閑静な住宅街に佇む、隠れ家的劇場。
【劇団6番シード】アトリエ兼劇場
| 練馬区の住宅街の中にある一軒家の<劇場>を知っていますか? それは【劇団6番シード】さんのアトリエ兼劇場。 一軒家を舞台に、四週間に渡って公演を行う【劇団6番シード】さんのアットホームで隠れ家のような<劇場>にお邪魔してきました。 |
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| 2005/8/7 文責・撮影:浅井貴仁 編集:鏡田伸幸 | |
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| 劇場自体が1つのエンターテイメント | |
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| 西武新宿線上石神井駅から歩いて20分弱。 石神井公園も近い、閑静な住宅街の中にその<劇場>はある。 サザエさん一家でも住んでいそうな趣きの一軒家。 「劇団6番シード」と書かれた木の看板。 |
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| 門をくぐり、入り口の引き戸を開けると、劇場とは思えないアットホームな雰囲気。 まるで田舎のおじいちゃんち。 昔、生け花教室として使われていただけある大きな玄関に、間取りも8LDKに地下駐車場に屋根裏部屋付きと、とにかく広い。 主宰の久間氏が所有されているのだろうか? 「いや、こんな練馬の「億」が付く物件なんてとても(笑)。賃貸物件を劇団として借りているんです」(久間氏) |
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| <劇場>の玄関を上がり、左の廊下を進むと、リビングとキッチンがある。 リビングではテーブルを使って劇団員の方が公演に向けて作業中。 次回の公演に合わせて、【6Cミュージアム】と名付けられた過去公演の展示が劇場のいたるところで行われるそうだ。 たとえば女子トイレには、第24回公演【TRUSH!】の世界感を表現した展示、といったぐあい。 すべて、劇団員の方の手作りで、手が込んでいる。 リビングの方ではTシャツなどの物販コーナーが設けられる予定。 |
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| 「あまり片付いてないので、写さないでください」と女性劇団員が言うキッチンは、とても広くて使い勝手が良さそう。 「公演のあとはこちらに移動していただいて、様々な企画を用意しています。前回の公演の時は、フルコースの料理をお出ししたのですが、さすがに赤字で大変なことになってしまって…(笑)今回はワンドリンクのみですが、その分、本公演に力を入れています」(久間氏) 終演後は質問コーナーやメンバーとの歓談(役者もホスト役に徹する)など、観客参加型のイベントが毎回行われる。 公演時は、このアトリエ兼劇場自体が1つのエンターテイメントになる。 |
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| 普通の家に来る感じで観に来て欲しい | |
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| リビングとキッチンを抜け、廊下の突き当たりまで行くと、そこは20畳ほどの稽古場。 元々、10畳ずつあった2部屋の仕切りをとって、1部屋として使っているそうだ。 公演の際には劇場になり、それぞれ舞台と客席という風に分けて使われる。 押入れはふすまが外され、荷物や小道具が置かれている。 梁や柱がそのまま残っていて、照明は普通の丸い室内灯だ。 客席側には音響機器と客席になる木の段があるが、劇場という雰囲気には程遠い。 「今はまだ、壁を取り付けただけで劇場の形になっていませんが、公演に向けて、稽古をしながら段々と照明を組んだり、舞台を作っていきます」 と言うのは、次回公演『最後の1フィート〜一篇の映画を巡る3つの物語〜』の脚本・演出を行う松本陽一氏。 |
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| お邪魔したその日は、8月27日から行われる次回公演の稽古中だった。 「次回公演はひとつの映画をめぐる三つの物語のオムニバスです。それぞれ全く違う内容で三色パンのような感じですが、最後にはひとつになる。少ない役者の醸し出す濃密な空間をお客さんに共有してもらいたい」(松本氏) 稽古を始める時の、「はい!」という大きく鋭い松本氏の掛け声が印象的。 その声と共に一軒家は徐々に濃密な舞台に変わっていくようだ。 しかし、声や物音など付近の住民から苦情はないのだろうか? 「雨戸を閉め切ってやれば、音は大丈夫です。ただ、閉め忘れていた時に……何度か苦情が(笑)。元々、角地で稽古場として使用できそうな物件を探していたので、こちらが気をつければ大丈夫です。地下の作業場も夜10時までにしています」(久間氏) |
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| 稽古場を後にして、地下へ続く暗い階段を下りると、明るい光と木の匂いのする作業場が現れた。 地下駐車場は大道具を製作するレンタルスペースになっていて、現在は、次回公演用の大道具を製作している。 使用していない時はもちろん、駐車場としても使用される。 公演の際には、車も重要な<劇場>の一部になる。 「駅から劇場まで車を3台使って送迎をする予定です。送迎の車の中から、公演後に用意しているお楽しみ企画まで、すべてをエンターテイメントとして楽しんで帰ってもらいたいと思っています」(久間氏) とことん観客を楽しませようという気持ちが、6番シード流のエンターテイメントだ。 ミニシアターバリアフリーというシステムもその気持ちから生まれたに違いない。 障害を持つ方に対して、最寄り駅からの送迎・座席の優先確保・視覚障害の方への舞台に上がっての装置の説明・点字チラシやパンフレットの配布など、すべての人に舞台を楽しんでもらうための工夫があふれている。 「せっかく観にきてくださったのに、「障害を持つ方には対応できない」と、我々の勝手でお断りするのはおかしいですからね」(久間氏) |
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| 再び地上に上がると、リビングや廊下では次回公演の展示物を準備する音、2階の稽古場からは自主稽古の声が聞こえてきた。 何人もの劇団員の方が忙しそうにそれぞれの作業に没頭している。 これから次回公演に向けてより劇場らしくなるというが、普通の劇場にはない安心感のようなものを感じるのは集まる場所としての「家の力」とでも言うべきものだろうか。 |
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【劇団6番シード】の大黒柱である久間氏に見送られ、ガラガラと引き戸を開けて<劇場>を後にした。 「公演以外でも見学などいつでも受け付けています。ぜひ普通の家に来る感じで遊びに来てください。芝居だけでなく、プラスアルファの部分も含めて、大ウエルカムしたい!」(久間氏) あなたもこのアットホームな空間を体験してみてはいかがだろうか? |
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| 【劇団6番シード】について 観終わったお客様の心の中から、ドラマが始まる・・・。そんな舞台を目指してる、起承転結のはっきりしたわかりやすいストーリーが特徴の劇団。 劇団主宰 久間勝彦 |
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| インフォメーション 『最後の1フィート〜一篇の映画を巡る3つの物語〜』 ・8月27日(土)〜8月28日(日) ・9月2日(金)〜9月4日(日) ・9月9日(金)〜9月11日(日) ・9月17日(土) 劇団6番シード アトリエ 『最後の1フィート〜一篇の映画を巡る3つの物語〜』公演情報 ケーブルTVの会議室、地方警察書の取調室、寂れた映画館の映写室・・・。一篇の映画に、ほんの少しだけ関わることとなった人達の、小さな想い・・・。劇団6番シードアトリエから贈る、小さな小さな3つの物語。 |
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