《大阪現代演劇祭》ついにフィナーレ! 最終日は仮設劇場を振り返るシンポジウム。

三ヵ月に渡って行なわれてきた《大阪現代演劇祭》が、この度フィナーレを迎えた。
12の劇団による大阪港の仮設劇場での順次公演も全て終了。その締め括りとして行なわれた今回の『<カセツ>検証シンポジウム』を最後に、演劇祭は幕を下ろすことになる。
検証会は、仮設劇場「WA」の設計者である五十嵐淳氏、実際に公演に携わった演出家ら、そしてデザインコンペに参加した審査員らによる、公演を振り返ったシンポジウム。劇場内へは公演時と同じく360度どこからでも出入り自由、そして受付で配られる座布団にてどこにでも着席自由という、劇場の構造を活かした自由度の高い観覧形態であった。
今回の「WA」のデザイン・設置にあたり、まず作者である五十嵐氏がこれまでを振り返った。
「実際のデザインコンペと比べてかなり予算は厳しかったのですが、それでも楽しかったです。通常皆さんがされている公演と比べると色々と不自由な面もあったと思うので、そこら辺の工夫が重要になる劇場だったのではないでしょうか。僕は造るだけで、その工夫というのは各演出家さんたちにお任せしましたが(笑)」
それを受け、演出家たちからも「WA」という劇場を振り返り、様々な感想が上がった。「中に入ったとき、カマクラに入ったような感覚を受けた」、「外観と内観のギャップ、それからエアチューブの中を通り抜ける楽しさが印象的」、「いつもとは違う、実験的な舞台をやることができた」、「物や人が隠れることのできない造り。舞台にいない時でも、役者は休めると思っちゃいけないと改めて思った(笑)」
続いてはデザインコンペの審査員たち。
「図案とほぼ同じ造りに驚いた」、「一千万という費用に対して、素晴らしい対費用効果を上げている」、「奥行きのないこの劇場をはじめに見たとき、やれない、やりたくないと思う人も多いんじゃないかと思った。ある意味、演劇人にとってこの劇場は、建築家から売られた喧嘩だったのではないかと……(笑)」

その他、様々な苦労話も披露されたが、出席者たちが一様に楽しそうに話す姿を見ると、この劇場、そしてこの演劇祭が成功だったのかどうかは容易に窺い知れた。
演劇界と建築界の共同作業により、二年の準備期間を経て始まった演劇祭。この《大阪現代演劇祭》はこれにて終了するが、仮設劇場「WA」は撤去されず保管されることになり、今後その貸し出しが検討される予定であるという。
今回参加されなかった関西、そして他地域においても興味を持たれた劇団の方、貸し出しが決定された暁には是非一度、この独創的な空間を舞台にした臨海公演をご検討されてみてはいかがだろうか。



お問合せ先
大阪現代演劇祭事務局
〒535-0003 大阪市旭区中宮1-11-14 大阪市立芸術創造館内
TEL 06-4254-6500(直通)/06-6955-1066(代表)
FAX 06-4254-6501
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2005/6/23 文責・撮影:毛戸康弘 編集:鏡田伸幸

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