BACK STAGE REPORT〜東京座プロデュース公演「東京バター -イミテーションジャンクション-」〜
名門【俳優座】出身の木内大介(きないだいすけ)氏率いる【劇団東京座プロデュース】。
過去4回の本公演に加え、豪華客船上でのミステリー劇上演、さらには小学校を回っての公演など、氏のイメージする「"新≠オい"劇=vを実現するため、その手法のみならずフィールドにも捕われない活動が目を引く。
役者のエネルギーで押しまくる、そんな【東京座プロデュース】のハイテンションストレートプレイが、あなたのNK(ナチュラルキラー)細胞も活性化させる?!
今回のBACK STAGE REPORTでは、この東京座主宰/木内大介さん、鶉野樹理さんのインタビューと次回公演作『東京バター -イミテーションジャンクション-』の稽古風景をお届けする。
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BACK STAGE REPORT 〜東京座プロデュース公演「東京バター -イミテーションジャンクション-」〜【取材リポート、稽古風景】〜


田無駅に程近い住宅街にある一軒家、その2階が【劇団東京座プロデュース】の稽古場になっている。実はここ、木内氏の自宅である。
「30畳はあります」という室内は、採光が良くてとても明るい。上手側の壁一面が鏡張りになっている。下手側の隅にはピアノが一台。全体にバレエ教室のような印象。そういえば、木内氏のご両親はオペラに携わっていらっしゃるとか。もともとは、そちら(オペラ)の稽古場として作られたスペースなのだろう。
そんな明るい稽古場で、次回公演『東京バター -イミテーションジャンクション-』の稽古を拝見した。
「三分後にガタンて音がするけど、びっくりしないでってみんなに言っといて」
東京座の作・演出を手がける木内氏が自宅兼稽古場の一階の人々に電話で注意をした。30畳以上ある稽古場には出演される役者さんたちが勢揃いしている。
鏡や機材などがなければ広めのリビングと勘違いしてしまいそうなほど、アットホームな雰囲気の稽古場だ。一体何が起こるのだろうと思っていると、ACT Lab.(アクト・ラボ)の近藤さんが振り付けをされているダンスの練習が始まった。


女性陣によるイスを使ったセクシーなダンスと、男性陣の力強いダンス。
振り付けを始めてから2日目とは思えないような息の合ったダンスに最初から圧倒されてしまった。
「ガタン」。イスから降りる振り付けを失敗して、イスから一人落ちてしまった。「ほらやったあ」と木内氏は注意せずに笑っている。「まずいな……あと一晩ください」と近藤さんが言うのにも「良いよ。一晩でも二晩でもかけて」と答えた。
木内氏は稽古中厳しく叱り飛ばしたりするのではなく、よく笑い、役者さんたちや我々取材スタッフにも気を使って話し掛けてくださったりと、とにかく場の雰囲気を盛り上げ役者さんたちのエネルギーを引き出そうとされているように見えた。
「攻めろ攻めろ攻めろ」「ヘイヘイヘイ!」と役者さんたちもそれに応え、声を出し合いながら楽しそうに激しく踊っている。あまりにも激しいので、ダンスのあと酸欠で横になる方も……。そういう時も木内氏は「今のは取材向けの演出ですよ」と言って、場を笑わせてくれた。


ダンスの練習が終わると、次はシーン1と2のあら立ち(立ち位置などを細かく決めないで行う立ち稽古)が行われた。前回の公演が終わってからまだ8日目で、台本を持っている段階だ。
「ダイヤモンドが何ぼのもんじゃい! できるかできねえかじゃねえだろ、やるかやらねえかってことじゃん! ちったあ無理しようや!!」
パンフレットにもある鶉野樹理さんのこのセリフからシーン1は始まった。
舞台は大阪。どうやら売れない劇団の話のようだ。芝居は大阪弁で行われ、漫才のボケとツッコミのようなキレの良い会話と激しい動きで笑わせられて、息を付く暇もない。台詞を間違えてもうまくツッコミが入り、笑いに昇華している。
観客が誰もいない舞台で一人ずつなりたいものを宣言する、という場面では「客席には誰もいないから大丈夫」と言いながら、「メガネをかけた人なんていないし。どこで買われたんですか?」と客(取材スタッフ)いじりも。しかもなりたいものが黒人だったり、松浦あやだったり……。現時点でこんなに面白いなら、本番はどうなってしまうのだろう。笑っているうちに、いつの間にかシーン1だけでなくシーン2も終わっていた。
もちろん笑えるだけのエンターテイメントじゃない。観ていると元気が出てきて、自分もできるかできないか迷ってないで、何か新しいことをやってみようという気持ちになってしまった。
稽古場の雰囲気から、新劇の今までの慣習を取り払った、新しい芝居作りをしたいと言う木内氏の精神を体現したのがこの東京座なのだということが伝わってくる。インタビューの時に東京座は新劇系、小劇場系関係ないと木内氏が仰っていたが、まさにそのような枠を越えた芝居というものを実感することができた。

2004/1/28 文責:浅井貴仁  撮影・編集:鏡田伸幸

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