「ち(地)ら(原)み(海)」
知覧(ちらん)の語源である。
本土最南端に近い鹿児島県知覧町。さすような陽のもとに降り立ったそこは、反射する海の光が照らす、深緑の大地であった。
その知覧町で活動をおこなっている【劇団いぶき】。

『この町でこの町の芝居を創り続けていくことが、「劇団いぶき」のシンプルでありながらとても難しい挑戦なのだと考えている。』(劇団HPより)

今回のBACK STAGE REPORTでは、【劇団いぶき】主要メンバーへのインタビュー、そして【劇団いぶき】をはぐくんだ知覧町の紹介をお届けする。
知覧の風はどんな風か?知覧の大地の鼓動はどんな音だろうか?そこから芽生える「思い」とは……?

BACK STAGE REPORT〜鹿児島県知覧町【劇団いぶき】〜 【ぶきメンバーインタビュー1】〜
覧町REPORT ぶきメンバーインタビュー2
団いぶき】メンバーインタビュー(舞台監督 平木場幸 氏)
知覧町案内ののち、田中さん、平木場さんが最後に連れて行ってくれたのは、とある居酒屋。こじんまりとした構えのその店は、どうやらお2人の行きつけらしい。時間はまだ少し早く、開店準備で慌ただしい店内を抜けて2階の広間へ通される。
やがて、一人、また一人と広間へ顔を出す【劇団いぶき】のメンバー達。土地の酒の、芳醇な芋の香りと美味い肴を楽しみながら、各人に話を聞いた。
団いぶき】の団
代表 宮原俊郎 氏
―皆さんは【劇団いぶき】に入る前から演劇に関わっていたのですか?

平木場:劇団の中で芝居に接していたのは朝隈(作/演出・朝隈克博氏)ですね

田中:ただ、その朝隈も観るほうで接していたということで、どっかの劇団に所属していたというのはほとんどいないですね

―宮原さんが団長になったいきさつは?

宮原:僕は最初は青年団長をしていて、彼らが一所懸命に劇団活動しているのを、客席から見ていたんです。本当に客観的に、なかなかすごいなって。それが入団となったのは、鹿児島県茶業大会でのアトラクションでやった『ニッポン茶々々』がきっかけですね。今でも覚えてますけど……やっぱり面白いや!ってなって…

田中:宮原にはカリスマ性がありましてね。人をまとめるのにとても長けていて、代表になるべくしてなった。……こういうこと(演劇活動)をやっていることでも分かるように、僕らはわがままですからね(笑)。僕にしても「自分の音楽をやりたい」とか、朝隈にしてもホンに集中したり、演出に集中したり……だから、人をまとめるというところまでできない。それでも全体にまとまってはいたんだけど、やっぱり代表は必要だろうということで、宮原がなってくれて…

平木場:…物事がうまく回っている。ま、皆の心の支えでもありますよ

田中:うちの代表は“団”が好きなんですよ(笑)。応援団・青年団・消防団・劇団……なってないのは暴力団(笑)

―【劇団いぶき】というのはどんな“団”ですか?

宮原:やっぱり、みんな大人ですよね。若いコも皆しっかりしてますよ

田中:朝隈と僕は小学校からの同級生で、今は職場も一緒なんですけど、大学時代は違った。その朝隈が帰ってきたから、今がある感じですね。……朝隈が帰ってくる前は既成の芝居をやっていたんですけど、彼が帰ってきて全く変わった。【いぶき】の作品で借りものの台本が無くなったのはそこからですからね

平木場:それまでも【いぶき】の先輩方は「自分達でオリジナルを」という思いも持っていたんですけど、やっぱり良い台本があればそれでやろう、ってなって。彼(朝隈)が帰ってきて、「こういうのをやってみたい」って自分で書くようになって、一つの路線ができましたね。
……当時は青年団も北部・中部・南部という支部があって、それぞれに独自の路線で青年文化祭の発表をおこなって…


田中:文化会とか青年文化祭とかやると…結構、競うんですよ、支部同士で出し物を。北部はお笑い系・ドリフ系で、中部は朝隈芝居をやって、南部はパントマイムをやるという、そういうパターンがあったんです

音楽担当 田中祥弘 氏
元に根付く
―青年団内の劇団から市民劇団に変わっていった経緯は?

田中:青年団自体が衰退していって、青年団の演劇部という体裁では芝居ができない状態になっていったんですね。でも、僕らとしては【劇団いぶき】というものに強い思い入れがあって、無くなるのは寂しかった。じゃあ、好きな連中でやろうってことになって、今の礎ができました。たまたま、鹿児島県茶業大会で、「アトラクションにやってくれないか」という話が出たっていう、良い機会もありましたからね

宮原:鹿児島県に農村振興課という課があって、鹿児島県の振興運動を展開していたんですけど……その事業を批判するようなものをそこでやって(笑)

平木場:役所関係者が観に来ていたんですけど、皆、馬鹿ウケですよ。……彼らの立場ではそういうこと、思っていても口にできないでしょ?

宮原:…おかげでその事業、無くなってしまった(笑)

―知覧町には他に劇団は?

田中:知覧には無いですが、地元のネタで、地元の人たちに観せる芝居をやっている劇団は、他の町にもアチコチにありますね。町のイベントとして…例えば何十周年記念公演とかで、ミュージカルをやったり舞台をやったりしていますね。でも……やっぱり演劇に触れる人口が鹿児島はかなり少ないと思うんですよね。その中で、【いぶき】というのは結構お客さんを集めているほうじゃないかな?

―それは何故だとお考えですか?

田中:地元にやっと根付いてきたのかな、というのもありますね。知覧町は演劇を観るっていう下地はあると思うんですよ。実際に、「観たい」と思う人は出てきています。そこに【いぶき】の公演がある、「じゃあ観てみよう」と。だから僕らとしては、うちの芝居を観てもらうだけじゃなく、プロの劇団も紹介したりして、底上げをしていければな、と
んだら入団?
―稽古はどのようにして?

田中:みんな自分の仕事を持っていますからね、なかなか集まれないんですよ

朝隈:この前の『ナム!』にしても、全員が集まったのはゲネプロが初めてですね。もっともゲネプロといっても、公演の一週間前からするのがうちの鉄則ですけど

―週に何回くらい稽古を?

朝隈:今は週に1回なんですが、公演が差し迫ってくると回数が多くなっていきます

―ちなみに、劇団員はどのようにして入団してくるのでしょう?

平木場:変な話、一緒に飲んだら入っていたりするんです(笑)
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(文中、一部敬称略)
2004/8/22 インタビュアー・文責・撮影・編集:鏡田伸幸 監修:北原登志喜

BACK STAGE REPORT〜鹿児島県知覧町【劇団いぶき】〜 【ぶきメンバーインタビュー1】〜
覧町REPORT ぶきメンバーインタビュー2

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