【演劇ユニットCool*Flower】座長 / 製作総指揮の青山さゆりさん。自らアイドル的な活動をしつつも、劇団の長として制作面も担い、チラシ折込みまでこなすという。ちなみに、今回の取材を段取ってくれたのも青山さん本人だ。「演劇が好きだから」…とてもシンプルな動機で1からユニットを立ち上げてしまった、そんな青山さんに演劇活動のこと、今回公演のことなどをストレートに語ってもらった。

BACK STAGE REPORT
〜【演劇ユニットCool*Flower】公演『白雪姫子と7人のオンナ』〜 【山さゆりインタビュー】〜


山さゆり 氏(【演劇ユニットCool*Flower】 座長)
長」というより、ほとんど「制作」です
―さっそくですが、【演劇ユニットCool*Flower】設立の経緯から教えてください

もともと私が中学の頃から演劇が大好きだったというのが最初にあるんです。中学から演劇部に入って、短大で芸術学科に進んだんですけど、そこに通いながら夜間は舞台芸術学院に通っていました。そんな風でしたから、ものすごく演劇がやりたかったんですね。たまたまこの業界にスカウトされて入ったんですけど、でもやっぱりお芝居がやりたい。それで、このユニットを立ち上げたんです。「アイドルの女の子達が舞台をやったら面白いんじゃないかな?」とも思いましたし。
ユニットを立ち上げた時って、私は前の事務所を辞めて、ちょうど、どこの事務所にも入っていない時期だったんですね。だから、本当に自分で勝手にやってしまったというか、声をかけたり、ネットで出演者を募集して、それで始めたんです

―じゃあ、現在の事務所に入った時にはすでに【演劇ユニットCool*Flower】の座長だったわけですね。ちなみに、「座長」の役割、仕事は?

ほとんど、制作です(笑)。あとはまとめ役であったり、全体の責任を負うといった……やっぱり制作ですよね、本当に

―座長みずからチラシの折込までやってらっしゃるようですし(笑)

やってますね、折込!(笑)…そうですね、なんか、他の人に頼むのは申し訳なくって

―事務所のサポートは?

今回公演でも最初は出演者を募集しまして、オーディションを行ったんですね。でも、どうも思ったような女の子と会えなかったんです。それで事務所に相談したら、「じゃあ、うちの子を出していいよ」って言ってもらえて、それで同じ事務所の2人に出てもらえることになったんです。ミス・ヤングマガジン2003の夏目理緒ちゃんと、最近グラビアでも活躍している小野茜ちゃんですね。そういう形で、事務所には協力してもらっていますね

―事務所が企画したイベント・ユニットではない、というのが面白いですね

よく、そう思われる方がいらっしゃるようですけど、全然違うんですよ。むしろ私が事務所に協力してもらっているくらい、っていうのが本当のところですね
の子の扱いは大変です(笑)
―ところで、実際に座長になってみて、どうでした? 

そうですね…いきなりでしたからね。それまで劇団に所属したりということもなかったですから。だから、本当に周りの人にいろいろ教えてもらいながらなんとか、という状態でしたね。でも、みんなで一つのものを創り上げるというのは、本当に楽しいですよ

―その反面、苦労も多いかと思いますが

そうですね。とにかく制作、それが一番大変ですね

―そうした苦労を経て、今年の3月に第一回公演『Doll』を成功させました。なぜこの作品を選んだのでしょう?

第一回の時は本当に私一人で始めてしまったので、戯曲探しも大変でした。出演者が女の子ばっかりという作品はなかなか無いですからね。もう自分で戯曲を書こうか迷ったり……そんな時に『Doll』に行き当たったんですね。如月小春さんの作品は演劇部にいた頃に何度かやったことがあって親しんでもいましたし、『Doll』なら登場人物が女の子ばかりですからね。ちょうど女の子の出演者が5人集まっていたこともあって、「これだ!」と思って。すぐに如月小春さんの事務所に電話して、承諾を頂いて、それでやらせてもらったんです

―そうして終えた第一回公演。座長として得たものは?

えー……「女の子の扱いは大変だ」ということですね(笑)。ただ、その時の女の子たちは芝居に関しては初心者だったんですけど、でも、そうしたことについての問題はなかったですね。かえって初心者の方が教えやすいというか、スラスラ入っていく所がありますから。男性の出演者を経験ある人たちで固めたということもありましたし
っと演劇に触れて欲しい
―そして今回ですが、メンバーは女性陣がガラッと代わりますよね。また1から苦労をされるわけです(笑)。そこまでしてお芝居に取り組む。それは何故なんでしょう?

なんだろう…私はコメディーが好きで、舞台に立っていてお客さんが笑ってくれるのがすごく嬉しくて……
…うん、やっぱり、「感動を与えたい」というのがまずありますね。
それと、グラビアとかやっているアイドルたちって、芝居なんかできないと思われてしまうことがやっぱりあるんですよ。「何もできないんだろ?」って言われちゃったり…。
だから、「いや、出来るんだよ」っていうのを訴えたかったというのも確かにあると思います。
あとは……私達のような劇団のお客様の中には、これまでお芝居を観たことのない人たちも随分いらっしゃるかと思うんです。そういう人たちにも演劇っていうものを知って欲しかった、っていうのがありますね。「舞台なんて初めて観るよ」っていう人たちにも、こういう機会に演劇に触れて欲しいんです。こんなに面白いんだから、皆さんももっと楽しんでください、って


―第一回の公演でそうした部分での手ごたえは感じましたか?

そうですね。意外でしたけど、立ち見まで出たんですよ。やっぱり、どっちかというと出演者のファンのお客様が多かったんですけれども、そうしたお客様に「期待してなかったけど、思ったより面白かった」って言ってもらって(笑)、嬉しかったですね。「アイドルが本格的な舞台をやる」というのがうちの売りですから

―アイドル的な活動と演劇の舞台に立つことの間にギャップは感じない?

そうですね。例えば「将来は女優さんになりたい」と言っても、やっぱりグラビアをやらないと、正直、名前が表に出ないっていうのがありますし。……だから、果たしてグラビアで自分が行けるのかは分からなかったんですけど、とにかく一回目の公演が終わってからソッチ系の事務所に入って、雑誌のお仕事をするようになりまして。で、そうした雑誌を通して劇団の宣伝してもらっている、っていう(笑)。今回出てくれる女の子達もみなさん雑誌とかに出てらっしゃいますので、例えば「プレイボーイ」で告知を打ってもらったりですとか、そういう風にいろんな雑誌で公演の告知をしてもらって、それでチケットを売っているという(笑)。そんな感じで宣伝もさせて頂いてますからね
ちの劇団は水着になります!
―青山座長から見て、「うちは他の劇団にここだけは負けない」というところは?

…うちの劇団は舞台の上で、なんと、水着になります!(笑) …他の劇団で水着になる芝居って、そうそう無いと思うんですよね。やっぱりそれが珍しくって、水着のシーンになると、こう、盛り上がる(笑)。それを売りにしているっていうのもなんなんですけど(笑)。でもやっぱり、出てくれている子達みんな可愛いし、スタイルもいいし、やっぱりそれは見せるべきところだと思うんで。だからうちの芝居は水着になりますよ、というのが結構売りではありますね

―最終的にこのユニットとしての目標は?

具体的なことは今この場では出てこないですけど、やっぱり大きな劇場で、アイドルをメインにして……【演劇ユニットCool*Flower】として、劇団の規模を大きくしていきたい、成長していきたいですね
回はコスプレ!?
―さて、今作『白雪姫子と7人のオンナ』についてお聞きします。どんなお話なんでしょう?

まず最初に思いついたのが、前回は水着がメインだったので今回はコスプレで行こう!っていうことで(笑)。で、いっぱい女の子が出る作品ってなんだろうって考えていくなかで、『白雪姫』の7人の小人を7人のオンナにしちゃえばいいんじゃないかっていうアイデアが出て。それでうちの演出家が脚本も書けるって言うので、一緒に話し合って、コスプレでどんなのが出たら萌えかな?とか考えて(笑)。
お話は、病院が舞台なんですけど、お金持ちのお医者さんをめぐってオンナ達…OL・ナース・女医・女子高生・ヤンキー・婦警とか、そういう女の子達が戦う、そういうお話です


―コメディー色の強い作品になる?

そうですね……うちの演出家がコメディー好きなんですよね。でも、笑いだけではなく、感動もある舞台になると思います

―作品のコンセプトも青山さんがまず提案する?

そうでもないですね。私と演出家で相談し合って、それで書いてもらうというかたちですから。なので、全部私の思ったように、ということではないんです。
今回、私はどっちかというと制作メインで、全体をまとめたりする役割は演出家に担ってもらってる部分が大きいんです。私は制作が忙しいので「自分が出るシーンを少なくして下さい」って言ってるぐらいですから(笑)。今回は若い子をメインに持ってきたいというのもありますので、自分はちょっとしか出なくていい、って(笑)
な劇団ですみません(笑)
―ちなみに、出演者本人のキャラクターは役にどんどん反映させていく?

そうですね。今回は脚本が先と言うよりも、キャストを決めてから脚本を練り直していったので、あて書きに近いです。本当にキャラクター重視ですね。みんなはまり役だと思いますよ

―現在の稽古の雰囲気や進行具合は?

もう本番まで一ヶ月を切ってますからね、大分よくなってます。
例えば夏目さんは現在海外に行ってますし、他の子たちもロケに出たりと、それぞれ仕事が忙しいのでなかなか全員集まれないんですけど、先月に大体固めてしまっているので、今はそれをもとにどんどん「返し」をしていってるところですね


―今作の見所は?

……今回はものすごい巨乳がいるぞ、ということでしょうか(笑)。…なんかもう、本当にすみません、変な劇団で(笑)
あと、夏目理緒さんですけど、今回は特別出演と言いながら実は結構場面が多いんですよ。普通に、みんなと同じくらいシーンがありますので、そこも楽しみにして頂きたいですね


―すでにチケットもかなり売れているようですが、最後に、公演を楽しみにしている皆さんに向けて一言お願いします

そうですね。これを機に、演劇を好きになって、色んな劇場に足を運んでください。そして、うちの劇団をずっと応援してください
初めてお会いして言葉を交わした青山さんは、まさしく「座長」であり「制作さん」だった。細部に目を配り、気を遣う。演劇の制作というと、膨大な仕事量と重い責任のわりには顧みられる事の少ない、文字通りの裏方である。その裏方の役割をおろそかにしないため、自らの出番まで削るという。そんな青山さんの意気込みを支えるのは、「演劇が好き」という思いと、強い自覚だ。演劇にあまり馴染みの無い観客を持つからこそ、しっかりした芝居を観せなければならないという自覚。それがとても頼もしかった。
(文中、一部敬称略)
2004/10/07 文責・インタビュアー:北原登志喜  撮影・編集:鏡田伸幸

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