BACK STAGE REPORT
(稽古見学記)


「SPIRAL MOON」の稽古風景
を見学に行ってきました。


第2部・インタビュー編

稽古終了後、半分ほどのメンバーで近所の居酒屋へ。事前に落合さんからも「主宰へのインタビュー等はその時に」と承っていたので、我々もくっついていく。
居酒屋の席に腰を落ち着けて、早速インタビュー、秋葉さんにお話しをうかがう事に。(以下、敬称略)

 ― まず、今作についてうかがいます。『SPIRAL MOON』はこれまで<毎日を心安らかに生きていくこと=勇気>をテーマに作品を作ってきた。そんな『SPIRAL MOON』の主宰である秋葉さんにとって、今回のお話しは当初、意外な物語だったそうですが

秋葉 「ええ。門君の書いてくれた話が余りにも真っ直ぐだったんですね。コレをウチがやるのか!っていう。SPIRAL MOONはこれまで、そういうストレートなものの伝え方はして来なかったので」

 ― 実際に作品作りに取り組んでみて、その印象は変わりましたか?」

秋葉 「そうですね。確かに伝え方はストレートなんですけど、伝えたい事は結局今までSPIRAL MOONがやって来た事と変わらないんじゃないかって。で、いまではもうすっかりSPIRAL風になってますね」

 ― 門さんとは学生時代からのお付き合いですよね。秋葉さんにとって門さんの台本の魅力とは?

秋葉 「う〜ん・・・門君の良い所は、同じ事を言うのに持ってまわった言い方をする所かな」
門  「それ、だめじゃん(笑)」

 ― ストレートな話ってさっき(笑)

秋葉 「(笑)でも、ホント、門君流としか言えない何かがあるんです」

 ― では、その魅力を活かす為に、とくに今作、演出面で気をつけてる事はありますか?

秋葉 「・・・細かくなりましたね。今までももちろん細かくやる部分は徹底的に細かくやってたんですけど、流して良い部分というのもあった。それがなくなって、とにかくどの動き一つとっても役者さんに流して欲しくなくて」

 ― ビデオカメラもそんなところから?

秋葉 「ええ。本当はビデオで演技を見せるのは嫌なんですけど、細かい要求がどうしても伝わらない時にだけ使ってます」
  「でも、ないに越した事はないんだよね」
秋葉 「うん」

 ― 役者さんが形だけに捕われる恐さとか

秋葉 「そうなんですよね。だから、どうしてもという時にだけ。それも本人が見たいと言えばで。それでまた、実際ビデオ見た役者さん、落ち込むんですよ」
  「でもそれは、自分の声や姿を目の当たりにした気持ちの悪さとか、そういう事で落ち込んでるわけでしょ。本当はもっと次元の高い所で落ち込んで貰いたいんだよね」
秋葉 「そうなのよねぇ」

 ― 難しいですね。劇薬ですね。

門  「そう、まさしくビデオは劇薬です」

 ― さて、せっかくですから、門さんにも演出家・秋葉さんの魅力を語って頂きましょうか(笑)

  「う〜ん・・・さっきも言ったように、私、台本に『!』を入れない主義で、そのセリフをビックリして言うのか、嘆きながら言うのか、そういう事は演出家と役者さんが作り込んでいくものだと思っているんです。けれど、そういう事、解ってくれる人って実際少ないんですね。でも、この人はそこを解ってくれる。前回公演で台本を書いて、そこの部分で物凄い満足感を私は感じましたね。で、今回もお願いして台本を書かせてもらったと」

 ― その満足感というのは、「そう、それなんだよ!」という満足感ですか? それともご自身の台本のイメージを覆された驚きがもたらす満足感ですか?

  「両方ありますね。ただ、後者の方が断然大きい。私の中では驚きのセリフが、この人の中で悲しみのセリフになって出てくる。この嬉しい裏切りが、70%の満足感を120%の満足感に高めてくれるんです。更に言えば、この人は自分が舞台に出るでしょう。そういう場合、普通ならどうしても芝居の隅々にまでは目が届かないんだけれど、ここはちゃんと細かいところまでしっかりやってくれる訳です。台本を書いた者として、そういうところも嬉しいんですよね。もちろんそれには彼(新屋さん)の存在が大きいんですけど」

 ― では、その新屋さんにも秋葉さんについて語って貰いましょう

新屋 「えっと、とにかく芝居に対して真面目な人ですね。僕、前に役者で出た時に1度、ふざけてて秋葉さんに怒られた事があるんですよ。で、こんなに真剣にやってる、真面目な人なんだって逆に・・」

 ― オヤジにも殴られた事ないのに!みたいな(笑) 演出助手という役割をどう捉えてます?

新屋 「僕は秋葉さんが表現したい世界を解ってるつもりですし、だから僕の役割はそれが役者さんに見えているかいないか、見えていなければ伝えるという事だと思っています」
秋葉 「実はもともと彼にはたいして期待してなかったんです(笑)。ただ、演出を手伝ってくれる人が必要なのに、自分と同じものの見方をする人っていないんだって諦めてた時期に、たまたま彼に『気になった事書きとめて置いて』って言って、そうしたらそれが物凄く的確だったんです」

 ― 新屋さんはここで一番の年下ですよね。ダメ出しとか、気を使いません?

新屋 「それはありますね。でも、正直もうそんな事言ってられる時期じゃないんで、これからはどんどん言っていこうかと」

 ― 秋葉さんに代わり、嫌われ役を買って出る、と(笑)

新屋 「そうですね(笑)」

 ― 新屋さんの存在、あるいはあと3分短くしようという秋葉さんの言葉からも、秋葉さんはとてもプロデューサー的な視点を大事にしていると感じたのですが

秋葉 「でもそれは当たり前のことですから、特に意識して、というわけではありません」

 ― では最後に、今後の『SPIRAL MOON』の展望をお聞かせ下さい

秋葉 「展望・・・ですか。」

 ― 今は年1回の公演ですよね。これは増やす予定は?

秋葉 「やりたいです。それはもうやりたいんですけどね。ただ、公演の度に借金が・・・」

 ― ・・・お酒が少ししょっぱくなりましたね(笑)。今日は本当に有り難う御座いました。 


ネタバレを防ぐためにカットした部分が多くて残念だが、劇薬を承知で稽古場にビデオカメラを入れたこと、あるいはより面白くするためにあと3分切ること、など、このユニットが今作にかける意気込みの一端なりとも、この稽古見学記、及び座談会(?)から感じ取っていただければ幸いである。衣装の配色、オリジナルの音楽、安田弘之氏のチラシイラストetc.etc.。総合芸術を強く意識する『SPIRAL MOON』の公演に乞うご期待!
2002/9/7 文責・インタビュアー:北原登志喜 編集:鏡田伸幸
SPIRAL MOON
SPIRAL MOON 9月19日(木)〜9月23日(月・祝) あのひとだけには ザムザ阿佐ヶ谷 yo_ochiai@nifty.com HP 詳細
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